学生の長所や成果なんてハナから信じてないしどうでもいい
就職活動の面接での定番の質問は「あなたが学生時代に1番頑張ったことを教えて下さい」って質問じゃないでしょうか。ボクが学生の時にも良く質問されたし、面接官をしていた時にもよく質問しました。もうテンプレみたいなもんですね。
よく返ってくる模範解答的な返事で言うと、、、
「○○人いる組織の代表をやっていた」
「○○の集客を頑張りました」
「○○のビジネスコンテストで優勝しました」
みたいな、いかにもオレすごい。みたいな返事が帰ってきます。この返事自体もテンプレ化しているように思います。
でも面接官ってこの成果にはあんまり興味がありません。そもそも学生の成果なんて証明しようがないし、大きな成果を説明されたとしてもたかがしれてるんですよ。
長所も同じことが言えて、「リーダーシップがあります」とか言われても、( ´_ゝ`)フーンとしか思わないですよ。そもそもリーダーシップがあるかどうかなんて、他の人が判断しますから。
それよりも質問の答えとして興味が有るのは、結果に至るまでにどのような思考をし、どのような人と関わり合い、どのようなプロセスでたどり着いたか?なんですよね。成果の大小では決してありません。
この話を自分の口でちゃんと説明が出来ると、面接官はその人に興味を持つことが出来ますし、なによりも面接官自身が長所を見つけることができます。そうすると、一緒に働くことが想像しやすくなるんですよね。何なら頑張ったけど成果が挙げられなかった話でもいいわけです。
「あー、この人は面白いところに着眼できる人だな」
「実行力があるし、ある意味怖いもの知らずだな。営業とか向いてそう」
「なにか人を巻き込む力があるな。将来リーダーシップを発揮できそう」
とか、面接官に一緒に働いているところをイメージさせることが出来るかがカギになります。
人に言えないような話をしてくれる人には魅力を感じやすい
長所や成果の話よりもボクが重視しているのは、実は短所の話でした。
よく面接対策として”短所は長所ともとれるものを言え”みたいなアドバイスが有ると思いますが、それは間違いだと思います。むしろいかに人に言えないような話まで出来るか?がカギになると思います。これは心理学的に言うと、「自己開示」ってやつですね。
「この人のことは信頼できる」「この人になら何でも話せる」。こうした信頼関係を築くには、相手より先にどんどん自分のことを話し、「自己開示」していくことが有効だ。
自己開示された相手は、「これだけ話してくれたんだから、こちらも何か話さなきゃ悪いな」と感じ、自分のプライベートを明かしてくれるようになる。さらに、今度は「自分はこんなに個人的なことを打ち明けているんだから、私はこの人を信頼しているんだ」という気持ちになっていくのだ。
みなさんもこういう経験あるとおもいます。面接でも同じですね。
自分のいいところを見てもらうことだけにとらわれると、結局面接官はその人の事を理解することはできません。
以前読んだことがある記事の中で、同じようなことが書かれている記事がありましたのでちょっと紹介します。元楽天で起業家、現ヤフーの小澤さんの対談書き起こしです。
小澤 (中略)もう一つ感じるのは新卒の面接やってて。長所と短所聞いたときの短所の答え方なんですよ。短所はなんですかって聞くと。「私はどうしても人に気を遣いすぎてしまって自分が出せません」。それ長所だよね!? 結局、短所を短所と言えない。これ聞いたほうは何も面白くなくて。
こいつイケてるなって思ったときが僕一回あって。「いやあ、僕本当に気が小さすぎて、というか心が小さすぎて、ムカつくやつの上履きに画鋲入れちゃうんですよ」って。短所だな、それ! めちゃくちゃ短所じゃないか!
国光 悪いやつですねえ(笑)。
小澤 悪いやつなの! でも笑っちゃいますよね? 初めて聞いたよ、漫画だよ漫画。画鋲だよ、画鋲!? それはネタかもしれないんだよ。でもそれは聞く側の心にグッと入ってくるんだよね。「オモロイなあ、お前! それこそ俺が聞きたかった短所だよ」と。だからやっぱり自分でそういうのを出せるか出せないか。恥ずかしいっていうところこそ、人の魅力なんだよ。
これは極端な例ですがw でも、こういうことなんです。すべてをさらけ出せる人にはやっぱりその人の事をもっと知りたくなる。いかに”君のことをもっと知りたい”と思わせられるかが次の面接につながってくると思います。
もちろんただ欠点を話すだけでは当然ダメですよw
自分が感じている欠点は、放置しておくと何がダメなのか?直すとどのようないいことがあるのか?どのようなプロセスで治そうとしているのか?まで論理立てて話せるとさらに「おっ」と思います