固め濃い目

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【書評】「ロボット運用のプロが分析してわかった最強の株式投資法」が超面白い

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投資にはものすごい興味があるのに、元手がなくてひたすら本を読んでいる固め濃いめ(@katamekoime1)です。昔は小遣い稼ぎ程度にやってそこそこ勝っていましが、今思えばどう考えてもビギナーズラックです。はい。ただの素人と言うか、素人以下です。精進します。

 

投資に関する色んな本を読んでると出て来るのが「テクニカル分析」と言われるものです。いわゆる株価や出来高など、チャートの過去の動き方から株価の買い時や売り時のタイミングを見つけよう!という手法ですね。

 

テクニカル分析の中では、ゴールデンクロス・デッドクロスや、MACD、RSIやら、様々な指標がありますが、ボクはどうも信用できなかったんですよね。というのも、必ずゴールデンクロスになった瞬間に株価は上がるわけではなく、買った瞬間に下がっていくなんてものはザラにあります。つまり、その買い方でやったらどれだけの勝率があるかよくわからないんですよね。

 

そこで興味を持った(といってもまだ何にも理解していない)のがシステムトレードです。システムトレードは買い方や売り方のルールを作り、そのルールに則って運用をしようというものです。システムトレードは実際に運用する前にそのルールで運用した場合、どれだけの成績が残せるか過去の株価からテストをすることが出来ます。いわゆるバックテストというものです。

 

ボクも自分にフィットしたルールを見つけ、トレードしたいなと思い、今pythonや機械学習周りをセコセコ勉強しているわけであります。が、当然短期間で身につくはずもないので、別途投資や経済周りの本を読んだりしているわけですが、面白い本に出会いました。

 

「ロボット運用のプロが分析してわかった最強の株式投資法」です。読み進めるほどにボクが持っていた疑問に対してバンバン答えが出てくるので、一気に読んでしまいました。今日は一部を紹介したいと思いますぞ!

 

 

この手法で儲かるは本当か?

投資というのは、スポーツと違い、数億円をうごかすプロのトレーダーから、数万円を動かす素人投資家までいます。つまりボクみたいな素人はプロと同じ土俵に立って利益を稼がなければいけないわけですよね。

 

それって結構無謀なことですよね?だから生半可な知識やカンで投資をしてもうまくいくはずがないです。なぜその投資法を使うのか、なぜここで買い、ここで売るのか?を論理的に説明できなければ遅かれ早かれ自滅するわけです。

 

で、巷によく出ているのが、「この手法で○億円儲けた!」みたいな甘いセリフです。でもそれって本当にそうなのかボクは不思議でした。

 

確かにその本の挿絵に入っているチャートはそんな動きをしているかもしれないが、本当にそんな動き方するの?

そのチャートみたいな動きって、年間に1回とかしか見れないレアな形じゃないの?再現性ないんじゃないの?

 

で、結局どれだけ勝てるのかよく分からないわけです。本を読んでみると筆者も同じような事を言っていました

 

「過去◎年で勝率◎割!」とアピールされていました。そこで、実際に過去の株価データで検証してみたところ、たしかに勝率◎割は間違いではなかったものの、肝心の「買いサイン」は15年でたったの2回しか出ていなかったのです

 

この一文を読んで、おおお!ボクが知りたかったのはまさにこれだ!と思いました。筆者は「これなら間違いはない」という方法でも、まずは自分で必ず検証するクセを漬けるべき。と言っています。確かに本当に勝てるかよく分からない方法で、自分の財産を運用したくないですよね。

 

ゴールデンクロスで買えば儲かるのか検証してみた

テクニカル分析で一番最初に出てくるほどわかりやすいのが、ゴールデンクロス、デッドクロスです。ゴールデンクロスとデッドクロスというのは2つの移動平均線を描いたときに、互いにクロスするポイントがあります。短期の株価の動きの移動平均線と長期の株価の移動平均線。この2つの移動平均線がどうクロスするかでゴールデンクロスかデッドクロスわかれます。

 

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たとえば、このチャートで言うと、赤い線が短期(13週)の移動平均線、緑の線が長期の移動平均線です。このチャートで◯を囲っている部分がそれぞれの移動平均線がクロスしている部分です。ゴールデンクロスは長期の移動平均線を短期の移動平均線が抜く形になっており、長期の株価の上昇トレンドよりも、短期の上昇トレンドが勢いがある。つまり”買い”のシグナルだ。と言われています。逆にデッドクロスが出たら”売りシグナル”なわけです。

 

筆者はこのゴールデンクロスとデッドクロスを忠実に売買した場合、どれだけの利益が出るかシミュレーションしてみたところ、15年で勝率は34.95%。だったそうです。損益自体はプラスにはなったそうですが、15年かけてこの成績って本当に信用できるんでしょうか?

 

ちなみに、ゴールデンクロスに用いる、短期の移動曲線は5日、長期は25日が用いられるようですが、この移動平均を算出する日数をちょっとずらすだけで勝利は51.6%まで上がるそうです。※あくまで筆者も後付と書いていますが、、、本には日数が載っています

10%で利確、5%で損切りを徹底して実行したらどうなるのか?

投資の基礎として”損切り”の大切さはよく書かれていますね。「利食い千両、損切り万両」などの格言もあるぐらいです。この考えを忠実に守り、10%で利益確定、5%で損切りをしたらどうなるかこの本でシミュレーションしています。

 

この方法を日経225EFTで5日と25日の移動平均線でゴールデンクロスが出たら買い。あとは10%上昇したら利確、5%下がったら損切りというルールを守ったらどうなったでしょうか?

 

結果は総取引回数56回。勝率30.4%だったそうです。

 

しかも、この損切りルールを適用するよりも”買った20日後に売る”という単純なルールを適用した場合のほうが勝率は上がったというシミュレーション結果も本の中には記載されていましたwもちろんたまたまでしょうがw

 

まとめ

いかがだったでしょうか?この本を読んで巷で一般的に言われている買い方を鵜呑みにしてはだめだということが身にしみてわかりました。自分でも盲目的に世間の話を聞き入れず、ちゃんと検証した上で投資をしてみたいなと思います。

 

この本には上記に上げた事以外にも、

 

どのようにすれば自分にあった投資戦略が見つかるか?

最強のテクニカル戦略は何か?

トレンドを検証するツールの使い方

 

など、実際に検証してみてその方法が確からしか?の部分までわかりやすく書いていました。話も非常にわかりやすく、さっと読めるのでおすすめですよ。ボクはあと2まわしほど読んで噛み締めたいと思います!