固め濃い目

日々のどうでもいいことをつらつらと。

ボクが一人呑みにはまった理由

 

 

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もともとお酒は強くない方だと思ってたし、根っからのお酒好きな訳ではないボクです。

 
大学生の時とかはみんなと一緒に一気飲みとかしてゲロゲロ吐いてるような典型的なダメ大学生。
 
どっちかというと酒よりも美味しいものを食べてる方が好きだったなぁ。美味しいものと言っても別にグルメな訳じゃなくて、食べるのはもっぱらラーメン。いろんな店を探し歩いてた気がする。
 

 

 
朝から手間暇かけて作ったスープに、口に入れるととろけるチャーシュー。この一杯にどんだけの材料と手間がかけられたんだろう。一杯600円ぐらいで食べれるラーメンは学生時代の宇宙だったよ。
 
その点寿司は嫌いだった。刺身をシャリに載っけて何であんなに高いんだと。そのテキトーに作ったトロの握りでラーメン食べれるじゃねぇか!!
と、どうでもいい作業プロセスの少なさに憤慨してた。今は寿司は好きだけど、やっぱりコスパはよくわからんな。まぁ、遠い大海原で魚捕まえてきて、自分の口に運ばれるまで鮮度がいい状態を保ち、長年培った技術で握る。という行為の対価としては適正なのかもしれんけどな。
ただ何時間もスープから目を離さないようにして作り上げるスープと比べると、どうしてもねぇ。。
 
そんなこんなで酒もコスパはわからなかった。
何で酒屋で売ってるものと同じものを出して価格が3倍ぐらいになるんだと。氷が入ったコップに注いだだけじゃねーかと。
なんでこのレモンサワーごときで本が買えるぐらいの値段すんだよ。5杯飲んだらブックオフでマンガ10冊ぐらい買えんじゃねーかと。
 
社会人になり、毎月学生時代よりも多くの給料が貰えるようになった。ちょっと有名なご飯やに行ったりもした。背伸びして行く店はすげーうまかった。でも、相変わらずラーメンは旨い。味覚は変わるもんじゃない。
 
就職するとまわりの友達と会う機会は減ってきた。みんな地元から離れたり結婚したり。飲んだとしても次の日はだいたい仕事。学生時代ほど無茶もしなくなる。次第に定期的に会うことも少なくなってきた。
 
同時に社会人になり、大人の階段を登っているような気になり、いろんなことにも興味が出てきた。
 
スーツであったり高い文房具だったり。食も興味を持ったものの1つだし、酒もそうだった。
 
ある日高校の友達から電話がかかってきた
 
「今日飲みに行かない?」
 
二つ返事でオッケーを出して飲みに行った所はバーだった。すげー大人に見えた。
 
大学時代にあったような、一気飲みしたやつが酒飲みとして偉い見たいな世界ではなかったwwまぁ社会人になってからは一気飲みなんてしてないんだけどもw
 
店の店員と既に友達みたいになっていて談笑する友人。大人だった。なんかおれもこういう飲み方をしてみたいと思った。
 
 
後日覚悟を決めて1人で飲みに出た。
デビュー戦に選んだ街は横浜の吉田町。呑んべいの聖地“野毛”から歩いてすぐのところにある横浜を代表するバータウンだ。
 
 
でも最初の一時間は覚悟が決まらずに店の前をウロウロしてたなーw
 
「この店いくらするんだろ」
「スーツじゃないとだめかな?」
「カクテルの名前とか全然わかんないけど大丈夫かな?」
 
 
勇気を出して店のドアを開けた。すでにカウンターには何人か座ってた。
 
 
「お一人様ですか?こちらへどうぞ」
 
 
おそるおそる座ったボクはタンカレーのロックを頼んだ。なんか名前がかっこいいし、ジンは好きで何回か飲んだことがあった。多分これならまわりの客にも白い目で見られない。
 
 
「タンカレーお好きなんですか?強いですね」
 
 
ジンは度数でいうと47度ぐらい。テキーラは40度ぐらいなので、それよりも全然強い。でも頑張って飲んだ。店のマスターも気さくに話しかけてくれるし、マスターと会話してる自分がなんかオトナっぽくなった気がして嬉したかった
 
 
 
それから何回も通った。いろんなお店を開拓した。
 
となりに座ってるお客さんが一部上場企業の社長でおごってもらったり。ものすごくかわいいホステスのお姉さんがアフターの後にふらっと来て一緒に朝まで呑んだり。そのお店に来るヤ◯ザのNo.2の人の刺激的な話や、お客さんと大人な関係になったり、色々あった。
いろんな人生を聞いていろいろ勉強になった。友達もたくさんできた。
 
 
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ひとりでいろいろ飲み歩いてわかったのは、ボクはお酒にお金を出しているのではなく、時間にお金を出してるのだなと。
 
お酒が本当に好きなら家にいいお酒買ってきて飲めば良いのだけど、ボクは家では一滴も飲まない。
 
バーでうまれるこの楽しい時間にお金を払ってるのだ
 
だから一度行っても行かなくなる店は、決まってなんか楽しくない店。
お酒の美味しさもあるけど、マスターや客層がなんか合わないとダメなんだよな。
 
 
あ、あとバーに行ってわかったことも。
バーで飲んでるというと、えっすごい!見たいな反応が来るけど、全然すごくない。
みんなドラマや映画の中の蝶ネクタイしたバーテン、「あちらのお客様からです」と隣からシャーっと送られてくるショートカクテル。こんなバーを想像してるけど、実際はもっとフランクだ。
 
好きなお酒を注文したら作ってくれる。レモンサワーやハイボールも立派なカクテル。嫌な顔せずちゃんと作ってくれる。
こんな感じのお酒を飲みたい!とイメージを伝えたら好みにあるものを作ってくれる。
 
「柑橘系は好きですか?」
「甘めがいいですか?さっぱり系がいいですか?」
「炭酸とかは好きですか?」
 
とか美味しいお酒を作るために色々試行錯誤してくれる。その中で美味しいものがあったら横に広げていくといい。
 
「このお酒好きなんで、このリキュール使って別のカクテルとかお願いできますか?」
 
とか、いろいろ幅も広げられる。決してハードルは高くない。
最近は新しい店の開拓もしないでいたけど、そろそろ新しい人とも出会ってみたいな。ちょっと給料出たら飲みに行ってみよう。一人飲みに躊躇している人も全然怖くない場所だと思うのでふらっと行ってみてはどうだろう。きっと新しい出会いが待ってますよ。