固め濃い目

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催眠って別に怪しくなかった!「コミュニケーションのための催眠誘導」を読んでみた

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みなさんは人の気持とかを自由に操れたらいいなぁって思ったことありません?

ボクはマーケティングの仕事をしているのですが、

 

「なんで人はこの商品を買ってしまったのだろう?」

「なんでクリックしてしまったのだろう?」

「なんで会員になってしまったのだろう?」

 

みたいな、人の心理ってすごく気になるんです。

みなさんも「魔法使いのように人の気持や行動を操れる力」を持った事を想像してみてください。なんか人生がうまく進む気がしちゃいますよね。

 

そんな期待(下心)を持って買った本が面白かったので紹介してみたいと思います。

この本のタイトルは「コミュニケーションのための催眠誘導」

 

「催眠」って文字が入ると、”催眠術”を思い浮かべると思いますが、この本の内容はちょっと違いました。そもそも”催眠状態”になるためには、あやしい”催眠術師”が何か魔法をかけてかけるだと思っていたのですが、人間は1日のうちに何回も軽い催眠状態にいるんです。

決して怪しい魔術でもないし、スポーツや色々な世界にも応用されている技術なんです。

 

面白かったポイントを幾つか紹介してみたいと思うので、みなさんもパラパラめくってみましょう。

コミュニケーションの達人は意識ではなく、潜在意識に語りかける

みなさんは普段コンビニでお茶を買うことはあるでしょうか。かなりの方があると思います。

でも買った後に「なんでそのお茶を買ったのか?」という理由に対して明確に答えられる人って少ないですよね。特に理由はなく「なんとなく買ってしまった」という人は結構いるんじゃないでしょうか。

もしかしたらそれは自分の意識ではなく、潜在意識の作用かもしれません。

この本に書かれているのは、

 

催眠療法が他の心理療法と大きく異なるのは、潜在意識の存在を明確に認め、潜在意識にダイレクトにアプローチしてゆくという点でしょう。(中略)私達が日常意識している部分(顕在意識)は5%にすぎないと言われています。その下には95%の潜在意識(無意識)という世界があるのです

(中略)

朝、通勤で駅まで歩くのでも、頭では考えてないでしょう?ぼーっとしていても無事にたどり着けるのは潜在意識が舵をとっているからです

 

なるほど、確かに自分で考えてみても、ご飯を食べる時の箸の使い方。服を着る時のボタンのかけ方。とか色々考えずに体が動いています。

この無意識の部分にコミュニケーションしているのが”催眠誘導”なんですね。

 

ではこの”催眠誘導”とはどんな状態なのでしょうか?

 

みなさんも映画館に入ったら、座席のクッションが座りにくいなとか、自分の前に座る奴は座高が高いのはどうしてだろう?とか色々なことに注意が分散するでしょう?

(中略)

けれど一旦映画が始まると座席も前の人の頭も消えてスクリーンに集中します。自分がスクリーンに集中しているということすら意識していないでしょう。気がついたらもう二時間経ってたと驚くわけです。

このように、分散した注意を自分の内側の一点に向けて絞り込んでいくプロセスが催眠誘導なんです

 

確かに2時間も集中するってなかなか難しいですが、映画とかなら集中してみますよね。この集中するプロセスが催眠誘導なんですね。

何か怪しい術でも魔法でも何でもない、意識の問題なんだな。ということが本を読んでよくわかりました。笑

 

見えないはずの潜在意識を見る方法、、、呼吸と視線

ではこの催眠誘導をするためには何が重要なのでしょうか?

この本には、まず相手の心をオープンにすることが重要だと書かれています。そのためのテクニックとして「呼吸をあわせることで「息があう」」「視線を見ることで、何を考えているかがわかる」とありました。

 

みなさんも目をつぶって、理想の彼女/彼氏を想像してみてください。

 

その時に、眼球がぎょろって動きますよね?人は考えるときや思い出すときにある方向に視線が動きます。その視線によってどんなことを考えているかわかるテクニックが書かれていました。

 

次に呼吸についてです。この本には

呼吸を変えることで心で感じることを変えられる。

とありました。つまり呼吸のテンポ、深さによってその人と同じ心を感じることができます。確かに嬉しい時は呼吸が早くなったり、リラックスすているときは呼吸が深くなったりしますよね。

自分の呼吸の深さやテンポを相手と合わせることによって、相手がどう感じているかがわかる。このことによって確かに相手の心をよりオープンにすることができそうですね。 

 

ここまでは超序盤の話です。

この先には、具体的に相手を操るためのテクニックがたくさん紹介されていました。キーワードを上げてみると、、、

  • Pタイプ/Eタイプ
  • 分離法
  • 結合法
  • 混乱法
  • サブリミナル話術
  • 記憶のカメラアングル

などなど、様々なテクニックが書かれています。怪しい術でも何でもなく、潜在意識とそこにどのようにコミュニケーションするのか?について詳しく書かれた大変面白い本でした。

この本を読んでも催眠術が使える様になるわけではないです。が、コミュニケーションの仕方が変わるきっかけに繋がる本です。

 

みなさんも普段のどんなときに無意識になっているか?色々仕組まれている日常の催眠状態について考えながら読んでみてください。

コミュニケーションのための催眠誘導 「何となく」が行動を左右する (知恵の森文庫)

コミュニケーションのための催眠誘導 「何となく」が行動を左右する (知恵の森文庫)